0. 要望
小さな子が家にいらっしゃる方には共感いただけると思うんですが、うちは下の子がまだ2歳になったばかりなので、家の中を自由に歩き回らせるのはまだ危険すぎます。特に包丁だったりコップだったりといった凶器満載な場所であるキッチンへの立ち入りは、何としてでも阻止したいところです。
ところがうちのリビングダイニングは無駄にデザインにこだわってしまったせいで、一般的なベビーゲートの取り付けが非常に困難なレイアウトになってしまいました。
一般的なベビーゲートはほとんどの場合いわゆる「突っ張り棒方式」になっていて、両サイドが壁か柱になっていないと取り付ける事ができません。
↓たとえばこれとか
しかし我が家の場合、アイランドキッチンと中二階にあたるスタディコーナーの位置関係が微妙で、ここに突っ張り棒をつけるとアイランドキッチンの外側についている引き出しを全て潰さなければならなくなってしまいます。
仕方がないので100均で買った突っ張り棒とアミをつなげて作った簡易ベビーゲートでお茶を濁していましたが、これでも引き出しは潰れるし、そもそも強度が低くて本当に何度も脱落していました。
↓写真右奥のやつが簡易ベビーゲート。あまりにも脱落しすぎてスタディコーナー側の壁紙が削れてしまっています(T_T)
次女がまともに成長してゲートを外せるようになるにはそれなりに期間がかかりそうなので、この特殊な形状に合わせたベビーゲートを自作してみることにしました。
1. 調査
まずは素材として「イレクターパイプ」を使うか、それとも木材を加工して自作するかを検討。
イレクターパイプで作れないこともないけど、コストが掛かりすぎるのとデザイン的に超絶ダサくなるのでパス。 Google画像検索してみるとわかりますけど、イレクターパイプでベビーゲートを作ってらっしゃる方はたくさん居るのですが、正直どれもデザインがダサすぎてとても個人的に受け入れられるシロモノではありません。
木材なら加工性が高いし、失敗してもその場でどんどん加工修正していけるうえ、やっぱり家のデザインにマッチしてるよね〜ってことで今回も木材に確定。
サイズ感的に1x4材で良さそうです。
2. 設計
じつはこれが一番苦労しました。
先にも書いた通りレイアウトが複雑な上、片方の壁は引き出しで埋められているので両サイドの壁を挟み込む形状にはできません。 引き出しをよけつつ、かつ娘が入らないようにバリケードを引き出しの手前側に設置し、さらに強度も確保するプランができるまで、いったい何案設計図を書いたかわかりません。
期間にしては1〜2ヶ月は考え続けたんじゃないかな?
ゲートの作成だけでは解決できず、設置方法を工夫することで見事解決。 まさに「捻り出した」設計を生み出すことができました。
3. 加工
1x4材が5枚セットでとても安く手に入ったので、こいつに設計図通りのサイズを描いてカット。 今回もカットはホームセンター内で実施。電動丸ノコがあると捗るわー。
あとは家に持ち込んで組み上げるだけです。
↓これから何されるのかも知らず運び込まれたパーツの前で呑気にピースサインを出す次女。 今からその目の前の木でキミ専用の檻をつくるんだぜ・・・・。
今回は本当に組んだだけなので組み上げ写真もなしです。
4. 記念撮影
出来上がった自作ベビーゲートがコチラです!!
設計図通りに綺麗なL字を描くゲートが完成しました。 見た目がなんとなく牧場の柵を思わせるのは完全に偶然の産物です。 ナチュラルな家のテイストにマッチしていると思います。
アイランドキッチン側の引き出しの壁にそってフレームを張り出し、そこからスタディコーナー側に曲げて壁の角にL字に作り込んだマウンターでドッキング。 これでリビング側から押されてても耐えられる強度を確保しつつ、ガタつきも起きなくなっています。 このL字マウンタの裏にはフェルト材でクッションを仕込んであるので、壁や巾木を傷つけることがありません。
またこの状態だとリビング側に引っ張られてしまうとゲートが外れてしまうので、それを防ぐために別の場所にあった幼児いたずら対策済みの引き出しを設置し、アイランドキチン側の壁と挟み込むことでゲートを固定。この別の場所にあった引き出しの下には滑り止めのシートを敷いているので、大人でもない限り移動できないようになっています。
この設置方法で次女の腕力程度では引っ張っても押してもビクともしないゲートを実現しています。
ここからはこだわりポイントの紹介です。
まず、ゲートの足です。まず、掃除の時にクイックルワイパーが入りやすいように柱を除いた部分は下側を空けてあります。
また次女がこれに捕まってガタガタ揺することはほぼ間違いないので、生木をそのまま使ったら床に傷が付いてしまいます。なので、イスの足の裏につけるクッション材をカットして柱になる木材の裏側に貼ってあります。
なので少しだけ空中に浮いてるようにも見えます。
次に引き出しの活かし方、です。 ゲートの裏側にストッパーになる小さな板を付けていて、これで引き出し側の薄い壁に固定させています。
この状態で引き出しが完全に使えるようになっていて
写真だとギリギリに見えますが、
どこにも当たらず、きちんと引き出しをフルオープンできるようになっています。
5. まとめ
かなり簡素に作った割には頑丈で、後から面取りだけちゃんとやってあげたのですが、その後は全然問題なく利用できています。 ただ今度は次女が、動かせない引き出しに登って脱獄を試みるようになってきたので、追加対策が必要になりそうです。
今回もなかなかローコスト&イージーに作れました。 木材はやっぱ加工性が高くていいですねー。 今度はもうちょっと大型かつ見た目にもこだわったモノを作りたいです。